フレンチオープンの決勝戦、ナダルvsジョコビッチ とても良い試合でした。特にナダルの戦術的に取り入れていた、ナダルのバックハンドからのジョコビッチへのバックハンドへの高いボール。高いボールにの必要性をより感じました。
今回はなぜこれほど効果的なものであるのにしつこく打てないのかそれについてお伝えしていきたいと思います。
時間がない
常に相手のボールに対してのリアクションだけなので時間が足りません。
ただ打つだけになってしまっているので、どんどんと余裕がなくなってしまい相手につられて打ってしまいます。
ショットを組み立てるためには目的とするショットもしくは戦術に向けて逆算して組み立てる必要があります。
このシチュエーションでいうと相手がフォアサイドからクロスに打って来た時に高いボールを打つと決めたらある程度相手のフォアに打った段階で準備をしておくことです。
打つテクニックがない
必要性を感じていないから通常打つことをしていないので、試合でいきなし打つことは当然とできません。
練習の中でもただボールをひっぱたくだけではなく初速のある高いボールや、柔らかく打つ高いボールなどいろいろなショットを練習の時から打っておきましょう。
### 発想がない
試合やポイントの中で、高いボールを打つという発想が出てきません。イマジネーションを働かせていろいろな球種やスピード、高さを変えることによってミスを誘うことがにつながります。
ただ打つだけでは発想に貧しいです。常にどのようにしたら相手はアンカフタブルにプレーさせられるか頭を働かせましょう。
打たなければ負けだと思っている
一番この原因ではないかなと感じます。高いボールを打つという事は上から叩かれるとイメージを頂いている方も少なくありません・
上から打たれることは間違いないですが、常に叩かれたり、果たして上から打つことが一番エースを奪えるかと言ったらそうではありません。
中途半端な高さこそ上から叩かれてしまいます。フォアハンドでだとラットショットすぐに展開をされてしまいます。
上だけに限られず単調なショットほどリズム良く相手に叩かれてしまいますのでいかにリズム良く打たせないかが重要です。
高さを出し、タイミングをずらしたりスイートスポット外したり、またそこに高低差を生ませるのにスライスを入れることによって急がせたり、振り遅れさせたりすることが可能になります。
これらを高いボールを打つ事は上から叩かれる事という解釈をしてしまうと高さの変化を作れなく簡単にタイミングを合わせる事にならないでしょうか。
最後に
この高いボールを意図的に打つというのは理解をしないと伝えることが難しいです。選手でもこの感覚の低い選手に打たせるのはとても困難なことです。
打つことが全てだと思って強打を抑え、高いボールを打つことを伝えるとメルトダウンを起こしてしまうので感情的にも難しいのです。
冒頭に上げた、あのバックハンドでも世界一と言って過言ではないジョコビッチにでさえナダルは戦術的高いボールを意図的に打っていました。
ジョコビッチ以上のバックハンドを持っている方は周りにおられるでしょうか。僕の周りにはいません。でしたらどんどんと戦術的に打ちましょう。