なぜフューチャーされなかったのボリス・ベッカーのバックハンド
僕はウォームアップの時など片手バックハンドで打ったりするのですが、必ず真似してしまう選手がいます。それはボリス・ベッカーのバックハンドです。
当時はボリス・ベッカーのバックハンドというと力のある選手しか打てないバックハンドと言われてました。逆の見方をすれば力ずくのバックハンドとも受け取れます。
力のない僕が希望的に力ずくショットをマネするのもうなずけます。ただ今のラケットって簡単に飛ぶんでこのような打ち方も誰でもできるようになりました。
またボリス・ベッカーというとビッグサーブやダイビングボレーをフューチャーされがちですが、僕は断然バックハンドだと強く思っています。
過去のバックハンドが現代の理想のバックハンド
簡単にまとめるとシングルハンドでもコック(少し背屈気味に)を作り、アウトサイドインから入り厚みでボールを飛ばすことが可能なのです。今だとワウリンカ、ティエムなどが代表的ですね。
いや僕はこのバックハンドを是非皆さんに打ってもらいたいです。ダブルバックハンド、しかも逆手の僕からしたら皆さんが希望でさえあります。
当時の映像からうかがえること
このようにして当時の映像を振り返えるとなんと、素晴らしいバックハンドだと思いませんか?その理由を下記にあげます。
https://www.facebook.com/TennisTV/posts/10158776352983958
精度の高いクロスに打ちフォアで主導権を握る
勿論コックを使って打っているので簡単に角度のついたクロスコートに飛ばすことができます。まずは堅牢なバックハンドであること。クロスの精度も高いので外に追い出されて簡単にオープンスペースを作ることができます。
攻撃の起点になる
攻撃の起点となるバックハンドダウンザラインへボールを流します。アウトサイドインに振っているので、相手はどうしてもバックサイドよりに身体の重心が反応してしまいます。
そしてボールが低く、滑るボールになるので、相手フォアハンドはなかなか持ち上げることができません。そこからネットプレーにもっていくのでしょう。上記クロスの精度も高いのでそちらもカバーしないといけないので、反応しづらいバックハンドなのです。
アウトサイドインにラケットが触れる
多分この当時のバックハンドは後から前、打球方向にフォロースルーをして押すようにして打つバックハンドが主流でありました。
ダブルハンドでもハードコートの選手などは多かったです。松岡修造さんもこのようなバックハンドでした。
例外としてクレーコートで育った選手は当時からバックハンドフェイスアップでアウトサイドインからも打っていた選手もいました。
とくにシングルバックハンドの選手でアウトサイドインのスイングで打つ選手は力ある選手以外見かけませんでした。そのためこの打ち方はボリス・ベッカー特有のバックハンドだと思っていました。
ベッカーも基本レッドクレーで育ち、そして冬はカーペットでプレーするので精度の高いクロスを打て、そして低く滑るボールを打つことが試合で勝つファクターであると身体に染みついていたのでしょう。
あの素晴らしいバックハンドを打つイワン・レンドルもどちらかと言うと後ろから前にスイングするバックハンドでした。
シングルバックハンドというとよく動画でも話題にしてるんですが、マンシーニのバックハンドがとても印象深いです。ただ今あんだけラケットヘッドをぶんまわしてしまうと準備も大変、コートの中に収まらないですよね。なんでマンシーニ覚えているんだろう?自分でも不思議に思っています。